サイトで掲載中「Fly Again」のサイドストーリーみたいな。
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自分は傷ついているのだろうか。
これが傷つくということだろうか。
こんな感情初めてだ。
いや、
二回目だろうか。
一回目はルティを失った時。
そして今回は、自分の存在が麗から消えてしまった。
前回とは違う喪失感。
もう麗の目には自分は映ってないように思えた。いや、目どころか、心にも映ってないのか。
失ったのは麗の方だ。自分は何も失っていない。彼女はちゃんとここにいる。ここにいるではないか。
なのになぜ、こんなに心がえぐれるのだろう。
ああ、苛立つ。
何故あの時彼女の傍から離れてしまった?
何故もう少し我慢できなかった?
彼女を失いたくない、そう思ったのではないか。
いや、そうじゃない、失ったわけではない。失ったわけではないのだ。
行き場のない怒りをシヴィルに向け、ロリィに窘められ、何をやっている。
全ては自分の責任。
そんなことは分かっているのに。
ルティのときだって、そうだったのだから。
空回りしている。全てが。
「ねぇヴィス」
それでも彼女はいつものように呼んでくれるというのに。
彼女が彼女でよかった、と改めてよかった。
でなければきっと自分は心が折れてしまっていただろう。
そんな弱い人間ではなかったはずなのに、こんなにしてしまったのも、また彼女だ。
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